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2011年 04月 20日

J-REITの長期投資・・・③

今度は、各ファンドの個別物件のIRRを見たもの。メンドいので、ビルファンド、JRE、野村不動産オフィスのみ。
取得時の不動産価格の高低によって個別物件のIRRは大きく変わります。よって時系列で並べたほうがフェアで分かりやすいでしょう。ビルファンドはH18年ころまでの投資物件は比較的安定したリターンを上げていますが、ここ数年は著しく低い運用成績となっています。対照的にJREは特別に高いわけではありませんが安定した運用成績を維持しています。直近の大型物件である汐留ビルディングは賃料収入から判断するとこれでも保守的な価格評価を行なっているとさえ思えます。

対して野村不動産オフィスは、、、ひどいですねw
前掲の個別物件IRRの低さは、なにか特別な物件によるものではなく、「平均して」物件のIRRが低いのです。時期や物件の大小も関係なく。このグラフではIRRが▲70%となったため除外したNOF名古屋伏見ビル(購入直後の決算でほぼ半値の評価w)が注目を集めていますが、これだけではなく、物件取得時の想定NOIが実績と比較すると高い傾向にあるように思えます。てか、実績が想定を上回っている物件が非常に少ないし。証券取引等監視委員会が注目していてもおかしくないレベルw
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あと、物件評価の際の利回りの推移。DC法の直接還元利回り、単純平均。Aクラスビルの期待利回りと比較すると、評価の際の利回りはまだ十分に上昇していないんじゃないかと思うんですよね。特に、良質のオフィス系は。
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この点、不動産価格の上昇余地が(原発問題を別にしても)あまり大きくはない可能性を示唆しているし、最初に見たグラフの、水色の囲み、すなわち賃料上昇&投資口価格の上昇期に移行したとしてもその上昇余地はあまりなさそうだ、と思えるのです。
まぁ、よくわかんないんですがw
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by guranobi | 2011-04-20 23:23 | REIT
2011年 04月 20日

J-REITの長期投資・・・②

次にお示しするのは、出資金のリターンと、J-REITの投資口のトータル・リターンの比較です。

ややこしいのですが、出資金のリターンとはJ-REITの投資成績であり、出資総額、分配金総額、保有資産の時価などによるIRRで計算しました。一方、J-REITの投資口のトータル・リターンとは、投資口の価格変化に分配金利回りを加えたトータル・リターンです。株式で言えば、企業の事業成績と株価のリターンを比較したようなものでしょうか。

縦軸(y軸)が出資金のリターンであり、Fund IRRとしています。横軸(x軸)が投資口のトータル・リターンです。バブルの大きさは時価総額、水色はオフィス系(複合系を含む)、赤色はレジデンシャル、紫はリテール、灰色はインフラ系です。ホテルなどは除外。合併などによりリターンが極端に大きい銘柄(ビ・ライフなど)も除外してます。

データの更新が面倒だったのでw、トータル・リターンの計算は04年からにしています。まぁ、それでも両者の相関性はまずまず高い。そして、出資金のリターンのうち、分配金利回り(3段目のグラフ)=インカムよりも保有不動産の含み益(2段目)=キャピタルの運用成績こそが長期的にはJ-REITの投資口のリターンを左右するのではないかと思います。
この点、前掲の住信のレポートがJ-REITのリスク決定要因として不動産市場の影響の大きさを指摘していることと符合します。
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ちなみに、水色のオフィス系のみで見た相関性。結構高いですね。このことから、J-REITのセクター・セレクションが重要であることと、同一セクター内ではより良い物件選択を行うファンドに投資すべきであることがわかります。まー、当然のことなんですがw
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更に、出資金のリターン(Fund IRR)と、個別物件のIRRの平均を比較したグラフ。
J-REITの運用成績を左右するのは主に物件選択だということじゃないでしょうか。もちろん、LTVの水準や借入金利などの財務戦略、あるいは運用報酬の水準なども重要なんでしょうけど、何よりも物件の運用成績こそがJ-REITの運用成績、ひいては投資口価格の長期的な動向を決めるんだと思います。

また、出資金のリターン(Fund IRR)が概ねポート資産のIRR平均を上回っている(傾向線の傾きが1よりも大きい)のは借入金等によるレバレッジ効果によるものであり、傾きが1よりも低いファンドは財務戦略に難あり、あるいはファンドサイズが小さすぎて規模の経済を働かせられていない、ということかと。右下の方に小さなバブルが集まっているのは、合併や増資などのサイズ拡大による効率性向上の余地があるということだと思います。
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個別物件のIRRは、取得価格(追加取得を含む)、NOI(不動産運用損益+減価償却費)から資本的支出を控除したNCF、売却価格(売却関連費用控除後)、保有時価などによって求めています。
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by guranobi | 2011-04-20 22:21 | REIT
2011年 04月 20日

J-REITの長期投資・・・①

お久しぶりです。
例によってまとまりのない内容なのですが、他にネタもないので、J-REITについて。

昨秋の神の声(春山さんです)をちゃんと聞いてなかったので、ウェイトを上げ損なったJ-REIT。それでも多少持っていたので、まじめに銘柄分析するかと思い立ち、いくつかグラフを作りました。

参考にしたレポートはあまりありませんが、住信の「J-REITのリスク要因分析」など。
このレポートでは、01-07年のJ-REIT投資口価格の上昇局面を、04年10月を境にして01-04年を外部成長期、そして04-07年を内部成長期としています。そして、外部成長期には賃料が下落しており、分配金利回りの低下によってJ-REIT投資口価格の上昇が見られたこと、一方で内部成長期には賃料が上昇し、分配金の増加と利回り低下が投資口価格を上昇させたとしています。

このように、J-REIT投資口価格の上昇局面を、賃料の下落・上昇によって分けてみると、こんなグラフができます。
オレンジ色の囲みが賃料下落期、水色の囲みが賃料上昇期であり、そのどちらにおいてもJ-REIT投資口価格は上昇しています。このように分けると、09年から現在までは賃料下落とJ-REIT投資口価格の上昇が起きた時期であり、(原発事故さえなければ)11-12年頃を境にして水色の賃料上昇を伴った価格上昇局面に移行していただろうと考えられます。
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データソースですが、賃料、空室率などは三鬼商事の「東京ビジネス地区」を、J-REIT投資口価格指数と分配金利回りは住信基礎研究所のSTBRI J-REIT指数を使わせていただきました。
不動産市場の先行指標としては、新築の空室率(ドット付きの赤線)が重要ですね。
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by guranobi | 2011-04-20 22:05 | REIT