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2009年 05月 05日

中国のインターネット・サーベイ(3)

インターネットの利用目的も前回に引き続き調査されています。
中国のサーベイの時系列を見るとともに、日本の情報通信白書から類似項目を抜き出して日中の比較も行ってみました。
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左上は検索やメールなどのベーシックな利用目的で、あまり大きな変化はなさげ。

左下はビデオ、音楽、ゲームといったエンターテイメント目的で、趨勢的に上昇を続けています。そして、明らかに日本よりも高い。
中国の人々はインターネットに対して、情報収集の他に高い娯楽性を求めているのかもしれません。中国ではCATVの普及度が高くてチャンネル数も半端ないようなんですが。。。CATV料金を納めずにタダで見てるんかなぁ。音楽への関心の高さは中国(漢民族)の人々の特性の1つだとは思うんですが。。。

右上はネットショッピングと、掲示板やブログ。
ネットショッピングはあまり伸びてないんですよねぇ。所得制約なのか、コンテンツ不足か、それとも決済制度が一般化されていないのか。ここらへんも調べるべきっすね。
掲示板/BBSは3割程度で、日本とあまり変わらず。これに取って代わるようにブログの更新が急速に伸びている。この項目は、中国では「ブログの更新」なのに対して、日本は「ブログ・SNSの閲覧・更新」となっていて、日本のほうが高いのは定義の違いによる部分も大きいだろう。
3割以上の人がブログ更新してるって、かなり高いと思う。

最後に右下には、オンラインバンキング、株式取引、仕事探しとオンライン教育。
ここでも日中の違いが大きくて、中国はオンライン教育に熱心。また、オンラインバンキングには拡大余地があるかもしれない。株式取引目的が減少しているのは市場環境から致し方なし。また、仕事探しが増えているのは経済環境の悪化によるものかと。

これらの数値をもとに、それぞれの市場の成長率を計算してみた。半期比年率です。
一番右にネット利用者の伸び率を載せていますのでこれと比較していただきたいのですが、市場成長を上回っているのは、ブログ更新、オンラインゲーム、そして仕事探しの3つだけです。仕事探しはたぶん経済環境の悪化によるものなので、趨勢として高い伸び率を維持しているのはブログとゲーム。
オンラインペイメントやオンライン・バンキングが減少しているのは、株式取引減少の余波かもしれない。
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ゲーム目的のネット利用者数は08年末に半期比年率で+61%、前年比では+50%増加している。これは、主要なゲーム・プロバイダーの08年売上増加率と符合しているように思える。ただし、銘柄間のばらつきは大きくて、コンテンツ・プロバイダー(CP)の銘柄選別の難しさを再認識させる。オンライン・ゲームは専業以外のサービス・プロバイダー(SP)も提供し始めているようですから、さらに判断が難しい。。。
ただし、一部の銘柄を除いてゲーム・プロバイダのPEは10-15倍程度なのでまだ投資妙味があるかも。
僕には買えないがw

あと、ブログやSNSの拡大にどっかで乗っかりたいw
オンライン・ショッピングの可能性は大きいだろうし、決済などの付随ビジネスにも。どーすっかなーーー

とりあえずはSP主体を続けますが、、、ネット世界の変化にもついていかねば。。。
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by guranobi | 2009-05-05 04:53 | 中国
2009年 05月 05日

中国のインターネット・サーベイ(2)

引き続き、2008年末での同サーベイの内容紹介です。

どういった機器を通じてネットにアクセスしているかを見ると以下の通り(複数回答可)。
モバイルがラップトップに取って代わっているようだ。また、今回初めてPDAという回答が加わったが、1.4%。
PDAの成長余地は大きいだろうけれど、、、よくわかんねっす。
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このデータと、母集団となるネット利用者数をもとに、それぞれの伸び率を計算してみた。半期比年率。
当然ながらモバイル経由がすごいことになるわけですが、携帯市場が成熟しつつあるなかで3Gへの乗り換えが進んでいるのでしょう。
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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


年末ごとのネット普及率を省市別に見たものです。
左上がもっとも平均所得が高く、右下に向かうにつれて平均所得が下がっていくという配置。
人口1000万人以下の省区は除外しましたが、チベットは参考として加えました。

北京、上海では普及率が60%に達し、普及率の面では成熟段階に移行しました。
天津、広東、浙江、福建なども普及率がおおむね40%以上になったため、今後伸び率が鈍化していくことは確実。

代わって目先のネットの普及を牽引するのは、山東、江蘇、河北などの東沿海部の残りと、東北三省、そして山西、内モンゴルといった北京周辺地区か。
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平均所得とネット普及率を並べてみると、政策による押し上げが行われたであろう地域が浮かび上がる。
おそらく、新疆、海南、陝西、青海、西蔵などの西部は重点的にテコ入れが行われたんじゃないかと思う。
広東や福建がその平均所得に比較してネット普及率が高いのは、平均所得の数値が低すぎる(副収入が大きい)のか、あるいはインフラが先行して充実しているのか。まぁ、根拠はありませんが、その両方じゃないかと。
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前回のサーベイでは、中国のネット接続費用は年間で900元くらいでした(今回のサーベイには記述がありません)。
ネット接続費用が年収の5%くらいだとすると、年収2万元あたりがブレークポイントかなぁ。いい加減ですがw
だとすると、河北、東北三省といったところが加速してくる状況か?

・・・と考えると、このグラフの上半分は民間部門のみの力で伸びていけるけど、下半分は政策の後押しが必要かなぁと思えてくるんですよ。08年に伸び率が鈍化している省市も下半分が多いでしょ。これらの地域は所得制約が大きくて、まだネット普及率がブレイクする段階にはないんだと思うんですよね。。。

ネット普及の先行きは、各地域のインフラ整備状況次第でもあるし、経済環境の悪化と政策支援のせめぎ合い。
4兆元対策や所得水準を勘案して省市別にてけとーに数字を置いて、中国のネット利用者数は08年+42%のあと、33%→26%→19%→14%となって、2012年の普及率は51%。
ちょっと早すぎる気もしますが、ここら辺が中国のネット市場成長率のベースになって、ARPUの上昇と市場の多様化を勘案して個別市場を想定する感じかなぁ。。。
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by guranobi | 2009-05-05 00:26 | 中国
2009年 05月 04日

中国のインターネット・サーベイ(1)

以前、Doblogで中国のインターネット市場動向について書いてみました。
この記事も消えてしまうんですねぇ。。。

この記事で引用したNCCIC(中国インターネット・ネットワーク情報センター)の半期報告が3月下旬にアップされていますので、1か月以上遅れですがそれに関して少々。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

このサーベイによると、中国のインターネット市場は昨年後半にひとつの区切りを迎えたようです。
まず、中国のインターネット普及率(Penetration rate)は2008年末時点で22.6%となり、世界平均(21.9%)を上回った。
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そして、ネット利用者(Netizens)の増加率が、高水準ながらも、ピークアウトしつつある。半期比年率で増加率を見ると、07年上期(6月調査)以降、40%→68%→45%→39%と鈍化している。
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また、ネット利用者の男女比は全体では依然として男性が52.5%と高いものの、都市部に限れば男性50.5%とほぼ男女比が均衡してきた。一人っ子政策の影響から中国での男性比率が高いことを考慮すれば、事実上、男女比は均衡したか、逆転しつつあるかもしれない。

ただし、国家・地域別に見ると中国のインターネット普及率は87位と低く、ブラジル(26.1%)やロシア(23.2%)を下回っている。中国のネット市場全体では成長余地は十分にある。また、Doblogの記事でも指摘したとおり、日米の経験ではネット普及率が20%を超えるあたりから加速度的に普及率が高まる傾向にある。後で見る通り、省市別の普及率には大きなばらつきがあり、後進地域での普及はこれから加速する状況にある。
今後の中国インターネット市場の成長は、政策次第の面が大きいだろうが、日米の事例よりも長期間の高成長がみられるだろう。

問題は、それがPEを満足させるか、ということだと思う。
今、大まかに僕が想定している成長率は09年以降、20%前後の成長が4-5年間続くというもので、これだと2014-15年に普及率が55%になる。だけど、20%前後=10%台もありよ、っちゅー成長率をPEは織り込んでいるかなー?

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

その他のポイントらしき点を幾つか。

中国のブロードバンド普及率は日本を上回っている
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中国のネット利用者2.98億人のうち、ブロードバンド利用者は2.7億人。ブロードバンドの比率は90.6%に及ぶ。
これに対してH20年度『情報通信白書』の第1章第3節の1によれば、2007年末での日本のブロードバンド比率は79.6%であり、いかなる年齢層、所得階層においても中国のそれを下回っている。
(両者の統計・定義の違いなどはスルーの方向でw)

この点、中国での音楽・映像のネット利用率の高さの背景になっているだろう。

地方での成長率の鈍化が著しい
・・・とは言っても、成長率そのものは地方が都市部を上回っている。
下のグラフはやや見難いでしょうが、折れ線グラフは半期比年率の、そしてドットは前年同期比のネット利用者の伸び率をあらわしている。
都市部の前年比伸び率は07年末+38%から+36%と、伸び率そのものは安定している。
それに対して、地方の伸び率は07年末+128%から+61%に鈍化している。

これはおそらく政策で2007年から地方部を中心にネット普及が急激に押し上げられたことの反動だと思う。
同様の傾向は、後で見る省市別の動向からもうかがえる。
この点、4兆元対策が再び地方部の伸びを押し上げるかもしれない。
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中国のWebサイトは288万
・・・で、伸び率は加速している。2008年は前年比+91.4%。まー、この数字がどこまで正確なのかは疑問符が付きますが、政府検閲を頑張っているお国なので相当正確なのではとw
中国のインターネット市場のインフラがハード、ソフト(普及率)で成熟に向かいつつある一方で、2008年はそのインフラを活用した利用者が積極的に情報発信し始めた年かも。
中国人の積極性や起業志向を考えると、検閲の制約がなければ、桁が違ってくるでしょうし、億を超えてもなーんもおかしくない。
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その他、中・低所得者層、高卒以下の学歴層を中心としてネット市場が拡大しているのは前回の調査と同様。
意外に思ったのは、10代と、40代以上の中高年齢層のインターネット利用が加速していることですかね。。。

今回のレポートでは、インターネット利用状況(依存度、目的など)によるネット利用者の分類を行っているところが目新しいのですが、確かに中国のインターネット市場がどんどん多様化しているんでしょう。

で、続く(かもしんないw)
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by guranobi | 2009-05-04 17:28 | 中国