「ほっ」と。キャンペーン

カテゴリ:中国( 14 )


2010年 11月 15日

中国の慢性人工透析患者の潜在的規模

World Energy Outlook 2010が発表されて読み込みをやっていますが時間がかかりそうなので、軽いネタを。まだほとんど調べていないのですが。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

日本の慢性透析患者数は増加を続けており、2009年現在では29万人となっています。

日本透析医学会:図説 わが国の慢性透析療法の現況
b0165963_13113445.jpg


透析患者の比率は性別、年齢別のみならず地域的な特色もある模様です。
性別・年齢別の比率は以下のとおり。全ての年齢階層において男性の透析患者の比率は女性の倍であり、また、男女ともに40代あたりから患者比率が上昇している。
b0165963_13145058.jpg

また、都道府県別の患者比率が興味深い。南国に透析患者が多い傾向は認められる。腎臓疾患には食生活が影響を与えるらしいが、気候などの影響もあるのかもしれない。ただし、北海道や青森が特別に低いわけではないが。高齢化比率が高い地方が一様に透析患者比率が高いというわけではないので、食生活や気候などの要因が与える影響が大きいのだろう。
栃木が高いのはギョーザでしょうかね?半分、冗談ですが。。。
b0165963_13421551.jpg

日本での性別・年齢構成データを中国に当てはめてみる。
中国は日本ほどに高齢化していないので単純に日本の10倍とはならず、08年で173万人、13年時点では218万人が潜在的に人工透析を必要としている。
b0165963_13264569.jpg

日機装による山東威高との提携資料によると、中国の人工透析患者数は現在10万人、潜在的な患者数は150万人とされている。上の試算値と概ね合致する。潜在的には巨大な市場であることは間違いなさそうだ。
ただし、山東威高はとっくに爆騰しているがw Qさん、やっぱスゲェっす。
日機装:中国における透析事業の戦略的業務提携(合弁会社設立)に関するお知らせ

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

所得の上昇にともなって医療関係の支出割合は高まるが、全ての医療財やサービスが一様に上昇するわけではない。米国の事例では40-70年代までは医療財の個人消費(Personal Consumption Expenditure)に占める割合は横ばいであり、80年代から趨勢的に上昇するようになった。政府による薬価その他の政策の影響を強く受ける分野であるためだろう。中国においても政府の方針が多大な影響をおよぼすことはご承知の通り。難しいよな~
b0165963_13363646.jpg


実は僕のいとこも人工透析を受けているんです。まだ十分に若いのに。彼女の健康を願うとともに、医療制度の充実した今の日本に生を受けたことを感謝します。
皆さんもご自愛ください。
[PR]

by guranobi | 2010-11-15 22:41 | 中国
2010年 10月 25日

中国の対外FDI(走外去)・・・④ASEANへの投資の規模

====================
データソースを書いてませんでしたね。ソースは商務部です。
ここらへんの年報を適当にググって。10年の月次も出ていますが、ヘナチョコなのでそこまで手が伸びませんでした。
====================

追加で。
ASEANへの中国の投資の相対的な規模を見てみた。

上段は、ASEANが受け入れているFDIであり、右側はASEAN内からのFDI、ASEAN外からのFDIに分けている。
ASEANが09年に受け入れたFDIは全体で396億ドルであり、一方、中国の対ASEANへのFDIは27億ドル。これは全体の6.8%に相当する。

また、ASEANが外部から受け入れたFDIは352億ドルなのでこれを分母とすれば中国の対ASEANへのFDIの比率は7.7%に相当する。
データソースはここらへん

ASEAN全体から見れば、今のところはさしたる規模ではなく、ようやく韓国を超えて日本の1/3程度でしかない。しかし、国別に観れば中国の存在感は極めて大きくなっている。ラオス、カンボジア、ミャンマーにおける中国のFDIは非常に重要な規模に達しており、人民幣の浸透と平仄を合わせた格好。
b0165963_6131074.jpg

[PR]

by guranobi | 2010-10-25 06:20 | 中国
2010年 10月 25日

中国の対外FDI(走外去)・・・③

ああ、もう1つあった。
中国の対外FDI残高の、企業種類別の状況。
これ見ても明らかなように国有企業の比率が極めて高い。私営企業なんて1%です、1%w

中国の対外FDIが経済合理性に基づいていないことが推し量れる。
b0165963_2482794.jpg

あとは、、、企業別の動向ですかね。
b0165963_2515770.jpg


中国は人民幣高圧力を緩和するために対外FDIを奨励しているけれど、当然ながら人民はそれほど愚かではないということかな。さっさと自由化したほうがいいんじゃないかとマジで思える。
[PR]

by guranobi | 2010-10-25 02:53 | 中国
2010年 10月 25日

中国の対外FDI(走外去)・・・②

こんどは対外FDIを国別・産業別に見る。

最初に金額ベース。上段フロー、下段ストック。
b0165963_2265419.jpg

続いてウェイト。
b0165963_6245962.gif

最初に言ったとおり香港への投資が2/3を占めているので全体像を把握するのは難しいが一定の傾向は伺える。
ウェイト別の中段の表はそれぞれの国/地域のなかでの産業別の比率なので、国/地域ごとの中国の投資姿勢の傾向が見える。ここで縦方向を見ると、
香港へのFDIはほぼ全体のFDIの傾向なのだが、サービス業、金融業、卸・小売業が大部分を占めている。
一方、EUや米国(美国)へのFDIは製造業への偏りが伺える。
オーストラリア(澳大利亚)への投資残高の実に86%は鉱業である。
ロシア(俄罗斯)への投資は幅広いが特色としては不動産、農林漁業、そして製造業、鉱業への偏りが伺える。公式統計でもこれだけ実物資産への投資が集中しているのだからロシアの心理的圧迫は日本の比ではないだろう。

ASEANへの投資も興味深く、電力、製造業への偏りが見える。

次に下段の表で、産業ごとに国/地域別の投資のウェイトを横方向に見る。
香港に集中しているのは、サービス業、卸・小売業、金融業、交通運輸、不動産、科学技術などであり、これらは香港から先を見なければなんともいえない。

鉱業はその他の地域に偏っているが、恐らくはアフリカだろう。
製造業、IT、建設、水利環境などは香港の他は、その他地域に偏りが見える。これは、日本、韓国と競合しない地域に先に進出しようとしているのだと思われる。たぶん、これが投資のポイントだと。

電力はASEANに集中している。

ん~、とりあえずは以上。だって、これ以上は公式資料からはわからんのです。
[PR]

by guranobi | 2010-10-25 02:45 | 中国
2010年 10月 24日

中国の対外FDI(走外去)・・・①

以前頂いた宿題に関連して、中国の対外直接投資(走外去)の動向をざっと見てみた。

・・・といっても、はっきりいってロクな結論は得られない。
その理由は、
①僕が中国語を全く理解しない
②中国の公表データがアテにならない(脱漏が多い)
③中国の対外FDIが香港、ケイマン諸島、英領バージン諸島などに集中しており、その先の動向がわからない

といったものです。なので、まぁ、テケトーな参考程度に。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

この走外去ですが、根本的な疑問が2つ。未だにわからん。

1つは、目先の人民幣高が見込まれるなか、わざわざ安い人民幣で外貨を購入する企業がどれほどあるのだろうか?
購入コストは投資収益率を大きく左右することを考慮すれば、ある程度は人民幣の上昇を待つのが企業としては当然の判断。政府がどれほど奨励しようとも、経済合理性だけでは大した投資は見込めないのではないだろうか。→逆にいうと、これまでの対外直接投資(FDI)は経済合理性以外の理由で行われてきたのではないか?

2つ目は対外FDIを行う場合には、自らに何らかの競争上の優位性があるから行うのではないか?
つまり中国企業の製品は比較的安い人件費を背景とした価格競争力にこそ優位性がある一方、一般的に品質面では未だに劣後していると思われる。そのような状況で欧米など先進国に製造拠点を持っても優位性を発揮できないだろう。
その結果、中国の対外FDIは途上国中心になるのだが、途上国中心の対外FDI(走外去)は金額面で大した規模にはならない。とすると、人民幣の上昇圧力緩和に成らないのでは?

・・・といった疑問がまず浮かんだのです。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

といった疑問はさておき、概観から。

地域別、およびタックスヘイブン諸国別に見ると、香港が突出していることがフロー、ストック両面からわかる。中国の対外FDIの動向は香港の対外FDIを見なきゃわからんのだが、香港のFDI動向はあれこれとググっても見つからん。UNCTADのデータでも取れればいんだがw
b0165963_14449100.jpg


香港、ケイマン諸島、英領バージン諸島以下の国別残高(ストック)。
オーストラリアとシンガポールが急増している。豪州はそのほとんどが鉱業。意外なところでは南アが非常に高いが、恐らくこれは08年に中国工商銀行による南アスタンダード銀行の20%の株式を取得したことによるもの。
b0165963_1474510.jpg

こちらはフローの動向。億ドル。
b0165963_233899.jpg

ストック、フロー両面から伺える中国の対外FDIの特色は、
①タックスヘイブンへの集中
②周辺国への浸透
③途上国(特にアジア、アフリカ)に注力

①タックスヘイブンについては上位に集中していることから明らか。09年からはルクセンブルクでも急増している。

②周辺国については、ASEAN(オレンジ色)のほか、ロシア、モンゴル、韓国そして中央アジアが上位に着ていることから明白。

③途上国については、ASEANのほかアフリカ(緑色)が目立っている。

ここで日本が全く出ていないことが注目される。中国からの対日FDIは08年のフローで0.58億ドル、残高では5.1億ドルとなっており、経済規模や地理的近接性を鑑みると極めて少ない。この統計には少額、現金決済、非合法などのブラックな投資が含まれていないだろうとしても、韓国をはじめとした他の国々と比較してその少なさは際立っている。

山林など中国からの投資が喧伝されているが、絶対的な規模はまだまだ少ない、あるいは他国が感じているであろうプレッシャーと比較すればまだ小さいのかもしれない。

そもそも日本はさんざん対外投資を行っている(外国の資産を買っている)くせに、対内投資に対する警戒心が極めて強い。それでいながら軍事施設近辺や離島への外国投資に対する法的備えが皆無なのが笑えるというか、笑えないというか。。。
[PR]

by guranobi | 2010-10-24 23:50 | 中国
2010年 09月 26日

尖閣諸島問題・・・友人との昔の会話

尖閣諸島問題が一気にこじれて民主党政権の腰砕けに終わってしまった。
てか、まだ問題は再燃する(再燃させる)可能性は十分にあるだろう。


3-4年前だったか、沖縄出身の中学・高校以来の友人2人と飲んだ。
そのときに、尖閣と沖縄の問題について話したことを思い出す。

彼らは、尖閣は日本領だし沖縄も日本であることを疑っていなかった。当たり前だが。
だが僕は、尖閣も沖縄も中国との間のグレーゾーンだと言った。

サンフランシスコ講和条約の締結前、すなわち日本が独立を回復する前に寝込み強盗のように武力占領された竹島は、江戸時代から日本が実効支配していて明白な日本領だが、尖閣は怪しい。

京都大学の井上清教授の論文「「尖閣」列島--釣魚諸島の史的解明」で指摘されている通り、琉球政府は尖閣を琉球領とはみなしておらず、日清戦争直前まで琉球を含めて日本が実効支配した歴史はない。

確か鄧小平だったと思うが、この井上説を中国首脳は把握しており、日本とのトップ会談の際にも触れている。中国はしっかりと戦略を練り、尖閣を狙っていたことは明々白々だった。
その手段が、問題の棚上げ、グレーゾーンの設定だと思う。境界線を明白にせず、相手国との力関係が逆転したと判断するや強硬手段で奪う。

ところが、、、グレーゾーンは尖閣だけではない。中国は沖縄もグレーゾーンと捉えていると思う。
中国は公式文書でも、公式発言でも沖縄を日本領土と認めたことはないはずだ。朝貢貿易の歴史を使って、琉球が中華帝国の一部であるとの主張を行って来ると思う。朝貢貿易を行っていたのは韓国もベトナムもそうなんだが、まー、チベットと同じようにするつもりだろう。
中国から見れば、米国にとってのキューバ、それ以上の脅威を感じる地政学的存在なんだから、手段を選ばずにやってくると思うべきでしょ?

・・・という話をしたら、彼らは「そしたら俺らはどうなるん?」というので、「中国の55番目だか56番目だかの少数民族になるんじゃない?」と答えた。彼らには冗談に聞こえたかもしれないが。


中国との付き合い方は、グレーゾーンを残さないことだと思う。曖昧さは侵略される余地を与えるだけだ。
その飲み会で僕が出した解決のための提案は、「中国が沖縄を日本領土と認めることを条件に、尖閣問題を国際司法裁判所にかける」ということだった。日中間のグレーゾーンをできるだけ小さくするために。たとえ裁判で負けても、紛争の種をなくすほうがどれだけ良かったか。そして沖縄の人々を守ることができた。


だが、、、そのチャンスはもうなくなったようだ。中国は司法裁判所にかけるという提案を逆手に取るかもしれない。中国がここまで大きくなったあとに問題解決に向かっても、圧力に屈したとの印象を内外に与えるだろう。

そもそも、中国の台頭と武力外交は見えていたのだから、将来を見据えた問題解決をするべきだった。
今回の船長無罪放免wは民主党の失策だが、尖閣問題を放置し続けたのは自民党政権だ。この問題については自民は批判する資格がないと思う。


中国が力の空白を埋めるために武力行使を躊躇しないことは、フィリピンから米軍が撤退した後にスプラトリー諸島に軍事進出したことからも明らか。真性バカのポッポが日米関係に亀裂を入れ、日中のGDPが逆転したチャンスを見事に活かしたといえる。

現状維持と権力に固執するばかりで、将来を見据えた判断ができない政治家を持ったことが不幸だ。
[PR]

by guranobi | 2010-09-26 17:49 | 中国
2010年 09月 11日

中国統計の参考資料

すみません、あまり進んでません。。。
とりあえず、中国統計の解説で参考になるもののリスト。

amazon 詳説-中国GDP統計―MPSからSNAへ
著者の許憲春氏は中国国家統計局副局長。翻訳本の出版は09年4月と比較的新しいが、原書は氏の99-03年の論文集であるため、現在の05年基準GDP統計以前の情報。しかし、90年代なかばから、SNA準拠などによりGDPをはじめとする中国統計の精度が飛躍的に向上していること、それでもなお改善の余地が大きく残っていることがわかる。
GDPに関しては、①部門・業種の分類が粗い②サービス業(第3次産業)のカバレッジが低い③統計が事業所単位ではなく企業単位で集計されている、といった問題が指摘されている。以上の問題は05年基準で改善されたものの、少なからず残っているのではないか。

特に③事業所統計が使われていない(統計がない?)というのは驚きで、省・市別の統計と齟齬をきたすのは当然。また、業種別分析の精度が低い、企業内の事業(運輸など)が把握されていないといった問題も。

許憲春:中国のGDP統計  於:京大21世紀COEシンポジウム

以下は本書の各章に対応するもの。埼玉大HPからPDFダウンロードできるがリンク貼れず。ググられたし
-許憲春:『中国国民経済計算体系(試行案)』の改定について
-許憲春:中国経済の国際収支分析
特に後者は中国の国際収支と人民元について関心があればお読みになることを薦める。中国の統計部門は分析とともに政策提言も行うようなので、中国政府の考えが垣間見える、、、気がするw

本書とは直接関連しないが、同様に以下のレポートをダウンロードできる。
李潔氏は本書の翻訳者の1人。
-李潔:中国のGDP統計と経済センサスについて
-李潔:中国の就業者統計について


amazon:中国における経済政策決定メカニズム―景気過熱、金融改革、人民元はどうなるのか
著者は財務省より在中日本大使館参事官として00-04年に駐在し、その知見を踏まえて非常に広範かつ有益な情報をわかりやすく伝えている。05年出版だが、中国の制度、人材について幅広く詳細に伝えているため今なお有効な情報を与えてくれる。たとえば、p30にリストされている中国の有力エコノミストで検索すれば、中国政府に近い人々の考えが見つけられる。

マクロ経済全般
呉敬璉 呉敬琏 国務院発展研究中心研究員
王洛林 前中国社会科学院副院長
林毅夫 北京大学中国経済研究中心所長→世銀チーフエコノミスト
樊綱 樊纲  国民経済研究所長
胡鞍鋼 清華大学国情研究中心主任
陳東琪 国家発展改革委員会経済研究所長
易綱 易纲 人民銀行行長助理→人民銀行副総裁、兼中国国家外貨管理局長
金 融
余永定 社会科学院世界経済政治研究所長
謝平 中央外準投資公社社長
李楊 社会科学院金融研究所長
財 政
賈康 財政部財政科学研究所長
高培勇 社会科学院財貿研究所副所長
蘇明 財政部財政科学研究所副所長
農 業
陳錫文 共産党中央財経指導小組弁公室副主任
韓俊 国務院発展研究中心農村部部長
貿易・国際経済
江小涓 杜会科学院財貿研究所長
張燕生 国家発展改革委員会対外経済研究所長
隆国強 国務院発展研究中心対外経済研究部副部長
アジア・日本経済
張蘊嶺 社会科学院アジア太平洋研究所長
趙晋平 国務院発展研究中心対外経済研究部副部長
張淑英 社会科学院日本研究所線済室主任

財務省の海外駐在ってレベルが桁違いの印象だが。特に駐DC、北京は。

大西氏の他のペーパーではこれ。中国財政・税制に関する大著。分量大杉w
大西靖:中国財政・税制の現状と展望 PRIディスカッションペーパー

国家外貨管理局の年報。統計のみならず、中国政府の通貨・外国収支に関する公式見解。
中国外貨管理年報2009

季刊中国資本市場研究



リストを順次、追加するかもしれません。
[PR]

by guranobi | 2010-09-11 10:50 | 中国
2009年 05月 05日

中国のインターネット・サーベイ(3)

インターネットの利用目的も前回に引き続き調査されています。
中国のサーベイの時系列を見るとともに、日本の情報通信白書から類似項目を抜き出して日中の比較も行ってみました。
b0165963_4294676.gif

左上は検索やメールなどのベーシックな利用目的で、あまり大きな変化はなさげ。

左下はビデオ、音楽、ゲームといったエンターテイメント目的で、趨勢的に上昇を続けています。そして、明らかに日本よりも高い。
中国の人々はインターネットに対して、情報収集の他に高い娯楽性を求めているのかもしれません。中国ではCATVの普及度が高くてチャンネル数も半端ないようなんですが。。。CATV料金を納めずにタダで見てるんかなぁ。音楽への関心の高さは中国(漢民族)の人々の特性の1つだとは思うんですが。。。

右上はネットショッピングと、掲示板やブログ。
ネットショッピングはあまり伸びてないんですよねぇ。所得制約なのか、コンテンツ不足か、それとも決済制度が一般化されていないのか。ここらへんも調べるべきっすね。
掲示板/BBSは3割程度で、日本とあまり変わらず。これに取って代わるようにブログの更新が急速に伸びている。この項目は、中国では「ブログの更新」なのに対して、日本は「ブログ・SNSの閲覧・更新」となっていて、日本のほうが高いのは定義の違いによる部分も大きいだろう。
3割以上の人がブログ更新してるって、かなり高いと思う。

最後に右下には、オンラインバンキング、株式取引、仕事探しとオンライン教育。
ここでも日中の違いが大きくて、中国はオンライン教育に熱心。また、オンラインバンキングには拡大余地があるかもしれない。株式取引目的が減少しているのは市場環境から致し方なし。また、仕事探しが増えているのは経済環境の悪化によるものかと。

これらの数値をもとに、それぞれの市場の成長率を計算してみた。半期比年率です。
一番右にネット利用者の伸び率を載せていますのでこれと比較していただきたいのですが、市場成長を上回っているのは、ブログ更新、オンラインゲーム、そして仕事探しの3つだけです。仕事探しはたぶん経済環境の悪化によるものなので、趨勢として高い伸び率を維持しているのはブログとゲーム。
オンラインペイメントやオンライン・バンキングが減少しているのは、株式取引減少の余波かもしれない。
b0165963_781986.gif

ゲーム目的のネット利用者数は08年末に半期比年率で+61%、前年比では+50%増加している。これは、主要なゲーム・プロバイダーの08年売上増加率と符合しているように思える。ただし、銘柄間のばらつきは大きくて、コンテンツ・プロバイダー(CP)の銘柄選別の難しさを再認識させる。オンライン・ゲームは専業以外のサービス・プロバイダー(SP)も提供し始めているようですから、さらに判断が難しい。。。
ただし、一部の銘柄を除いてゲーム・プロバイダのPEは10-15倍程度なのでまだ投資妙味があるかも。
僕には買えないがw

あと、ブログやSNSの拡大にどっかで乗っかりたいw
オンライン・ショッピングの可能性は大きいだろうし、決済などの付随ビジネスにも。どーすっかなーーー

とりあえずはSP主体を続けますが、、、ネット世界の変化にもついていかねば。。。
[PR]

by guranobi | 2009-05-05 04:53 | 中国
2009年 05月 05日

中国のインターネット・サーベイ(2)

引き続き、2008年末での同サーベイの内容紹介です。

どういった機器を通じてネットにアクセスしているかを見ると以下の通り(複数回答可)。
モバイルがラップトップに取って代わっているようだ。また、今回初めてPDAという回答が加わったが、1.4%。
PDAの成長余地は大きいだろうけれど、、、よくわかんねっす。
b0165963_232716.gif


このデータと、母集団となるネット利用者数をもとに、それぞれの伸び率を計算してみた。半期比年率。
当然ながらモバイル経由がすごいことになるわけですが、携帯市場が成熟しつつあるなかで3Gへの乗り換えが進んでいるのでしょう。
b0165963_0101627.gif


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


年末ごとのネット普及率を省市別に見たものです。
左上がもっとも平均所得が高く、右下に向かうにつれて平均所得が下がっていくという配置。
人口1000万人以下の省区は除外しましたが、チベットは参考として加えました。

北京、上海では普及率が60%に達し、普及率の面では成熟段階に移行しました。
天津、広東、浙江、福建なども普及率がおおむね40%以上になったため、今後伸び率が鈍化していくことは確実。

代わって目先のネットの普及を牽引するのは、山東、江蘇、河北などの東沿海部の残りと、東北三省、そして山西、内モンゴルといった北京周辺地区か。
b0165963_024361.gif

b0165963_025546.gif


平均所得とネット普及率を並べてみると、政策による押し上げが行われたであろう地域が浮かび上がる。
おそらく、新疆、海南、陝西、青海、西蔵などの西部は重点的にテコ入れが行われたんじゃないかと思う。
広東や福建がその平均所得に比較してネット普及率が高いのは、平均所得の数値が低すぎる(副収入が大きい)のか、あるいはインフラが先行して充実しているのか。まぁ、根拠はありませんが、その両方じゃないかと。
b0165963_037553.gif

前回のサーベイでは、中国のネット接続費用は年間で900元くらいでした(今回のサーベイには記述がありません)。
ネット接続費用が年収の5%くらいだとすると、年収2万元あたりがブレークポイントかなぁ。いい加減ですがw
だとすると、河北、東北三省といったところが加速してくる状況か?

・・・と考えると、このグラフの上半分は民間部門のみの力で伸びていけるけど、下半分は政策の後押しが必要かなぁと思えてくるんですよ。08年に伸び率が鈍化している省市も下半分が多いでしょ。これらの地域は所得制約が大きくて、まだネット普及率がブレイクする段階にはないんだと思うんですよね。。。

ネット普及の先行きは、各地域のインフラ整備状況次第でもあるし、経済環境の悪化と政策支援のせめぎ合い。
4兆元対策や所得水準を勘案して省市別にてけとーに数字を置いて、中国のネット利用者数は08年+42%のあと、33%→26%→19%→14%となって、2012年の普及率は51%。
ちょっと早すぎる気もしますが、ここら辺が中国のネット市場成長率のベースになって、ARPUの上昇と市場の多様化を勘案して個別市場を想定する感じかなぁ。。。
[PR]

by guranobi | 2009-05-05 00:26 | 中国
2009年 05月 04日

中国のインターネット・サーベイ(1)

以前、Doblogで中国のインターネット市場動向について書いてみました。
この記事も消えてしまうんですねぇ。。。

この記事で引用したNCCIC(中国インターネット・ネットワーク情報センター)の半期報告が3月下旬にアップされていますので、1か月以上遅れですがそれに関して少々。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

このサーベイによると、中国のインターネット市場は昨年後半にひとつの区切りを迎えたようです。
まず、中国のインターネット普及率(Penetration rate)は2008年末時点で22.6%となり、世界平均(21.9%)を上回った。
b0165963_17252389.gif

そして、ネット利用者(Netizens)の増加率が、高水準ながらも、ピークアウトしつつある。半期比年率で増加率を見ると、07年上期(6月調査)以降、40%→68%→45%→39%と鈍化している。
b0165963_17265755.gif

また、ネット利用者の男女比は全体では依然として男性が52.5%と高いものの、都市部に限れば男性50.5%とほぼ男女比が均衡してきた。一人っ子政策の影響から中国での男性比率が高いことを考慮すれば、事実上、男女比は均衡したか、逆転しつつあるかもしれない。

ただし、国家・地域別に見ると中国のインターネット普及率は87位と低く、ブラジル(26.1%)やロシア(23.2%)を下回っている。中国のネット市場全体では成長余地は十分にある。また、Doblogの記事でも指摘したとおり、日米の経験ではネット普及率が20%を超えるあたりから加速度的に普及率が高まる傾向にある。後で見る通り、省市別の普及率には大きなばらつきがあり、後進地域での普及はこれから加速する状況にある。
今後の中国インターネット市場の成長は、政策次第の面が大きいだろうが、日米の事例よりも長期間の高成長がみられるだろう。

問題は、それがPEを満足させるか、ということだと思う。
今、大まかに僕が想定している成長率は09年以降、20%前後の成長が4-5年間続くというもので、これだと2014-15年に普及率が55%になる。だけど、20%前後=10%台もありよ、っちゅー成長率をPEは織り込んでいるかなー?

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

その他のポイントらしき点を幾つか。

中国のブロードバンド普及率は日本を上回っている
b0165963_17574680.gif

中国のネット利用者2.98億人のうち、ブロードバンド利用者は2.7億人。ブロードバンドの比率は90.6%に及ぶ。
これに対してH20年度『情報通信白書』の第1章第3節の1によれば、2007年末での日本のブロードバンド比率は79.6%であり、いかなる年齢層、所得階層においても中国のそれを下回っている。
(両者の統計・定義の違いなどはスルーの方向でw)

この点、中国での音楽・映像のネット利用率の高さの背景になっているだろう。

地方での成長率の鈍化が著しい
・・・とは言っても、成長率そのものは地方が都市部を上回っている。
下のグラフはやや見難いでしょうが、折れ線グラフは半期比年率の、そしてドットは前年同期比のネット利用者の伸び率をあらわしている。
都市部の前年比伸び率は07年末+38%から+36%と、伸び率そのものは安定している。
それに対して、地方の伸び率は07年末+128%から+61%に鈍化している。

これはおそらく政策で2007年から地方部を中心にネット普及が急激に押し上げられたことの反動だと思う。
同様の傾向は、後で見る省市別の動向からもうかがえる。
この点、4兆元対策が再び地方部の伸びを押し上げるかもしれない。
b0165963_1887100.gif


中国のWebサイトは288万
・・・で、伸び率は加速している。2008年は前年比+91.4%。まー、この数字がどこまで正確なのかは疑問符が付きますが、政府検閲を頑張っているお国なので相当正確なのではとw
中国のインターネット市場のインフラがハード、ソフト(普及率)で成熟に向かいつつある一方で、2008年はそのインフラを活用した利用者が積極的に情報発信し始めた年かも。
中国人の積極性や起業志向を考えると、検閲の制約がなければ、桁が違ってくるでしょうし、億を超えてもなーんもおかしくない。
b0165963_18204158.gif


その他、中・低所得者層、高卒以下の学歴層を中心としてネット市場が拡大しているのは前回の調査と同様。
意外に思ったのは、10代と、40代以上の中高年齢層のインターネット利用が加速していることですかね。。。

今回のレポートでは、インターネット利用状況(依存度、目的など)によるネット利用者の分類を行っているところが目新しいのですが、確かに中国のインターネット市場がどんどん多様化しているんでしょう。

で、続く(かもしんないw)
[PR]

by guranobi | 2009-05-04 17:28 | 中国