2011年 11月 22日

J-REIT 低金利効果 ② NBFの金利コスト

ここでNBFの有利子負債利子率を見てみる。

NBFの有利子負債利子率(支払利息・融資費用・投資法人債利子など/有利子負債)は、H18年ころから緩やかに上昇を続けてきた。この理由は、恐らく、①借入期間の長期化、②クレジット・スプレッドの拡大、③アホの福井の利上げの影響、などだろう。
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NBFおよびJREの金利コストはなかなか下がっていないように見える。しかし、それはストックベースの話。フローベースでは様相が異なる。

次は、NBFの借入金利の時系列で、上段が契約日ベース、下段が満期ベース。バブルのサイズは借入金額の大きさ。
ただし、現在、借入残高があるもののみが対象であり、返済済みの契約は拾っていない。メンドイので。

上段の契約日ベースで見ると、過去1年間で金利コストが大きく低下していることがわかるだろう。ピンク色のスプレッドはスワップ金利に対するものだが、スプレッドの縮小が金利コスト低下の主要因であることがわかる。もちろん、市場金利の低下も寄与しているが。

欧州ソブリン危機が本格化した5月ないしは8月以降も、NBF(およびJRE)に対するスプレッドの拡大は確認できない。まぁ、日本国内もカネ余りではあるし、J-REITのスポンサーもだいぶ入れ替わって信用補完も進んだから、銀行の貸出ニーズも強いのかもしらん。
もし、現在の低い市場金利やクレジット・スプレッドの水準が維持されるならば、下段の返済スケジュールに従ってストックベースの金利コストも低下していくことになる。
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ここで、市場金利(スワップ金利)およびクレジット・スプレッドの水準が一定として、どのようにNBFのストックベースの金利コストが推移するかを適当に試算してみた。

上段は現在のスワップ金利の水準、下段は09年末の水準に、現在想定されるクレジット・スプレッドを加えて、借り換えが進むと試算したもの。
「Mat_同じ」は借入期間(残存期間ではない)の加重平均が現在の7.2年で変わらないケース、「Mat_短縮」は借入期間がJREと同じ5.2年まで短縮されるケース。assumptionは次の試算で使うための置きの数字。
上段、今の市場金利が続くシナリオでは、現在の1.65%から5年後のH28年には1.2~1.3%くらいまで35-45bpほど低下する。下段のシナリオは、市場金利が09年末水準までジャンプして一定のケース。この場合では5年後に1.35~1.5%程度まで、緩やかだがやはり着実に低下する。
2つのシナリオと比較して、assumptionはやや保守的(金利高め)な想定じゃないかと思う。
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by guranobi | 2011-11-22 20:54 | REIT


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