グラの相場見通し

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2011年 06月 02日

FOMCに見る福井日銀のデジャヴ

最初にお断りしますが、グチです。毒吐きますので。

前回の記事の続きです。4月のFOMC議事録を読んだ時に福井が浮かんできたんですよ。殺人集団日銀の前総裁、福井。

不適切な金融政策がどのような悲劇をもたらすかは、われわれ日本人ならよく知っているでしょう。特に、投資をなす人々は。

2007年2月に福井日銀が2回目の利上げに踏み切る前、僕はブログ上で半狂乱でした。賃金(所定内給与)が下落しているなかでの追加利上げは、狂気の沙汰としか思えなかったのです。賃金が下落しているということは、完全雇用が達成されていない、あるいは失業率が自然失業率を上回っているということ。つまり、GDPギャップが依然として存在していた。
しかも、物価は下落ないしはゼロだった。コアコアはもちろん下落していたし、生鮮食料品を除く総合はせいぜい+0.5%。誤差の範囲だし、インフレ・バイアスを考えればゼロ以下。物価が急騰しているってんならね~、実質金利を調整するための利上げもわからなくもないんだが、、、当時は利上げすべき理由は全くありませんでした。
福井の妄想を除いては。

当時は、「いざという時の利下げに備えて、弾丸を装填しているんだ」とか、呑気なことを言ってた人もいたけれど。そういう方々や、(利上げに反対した)岩田委員以外の日銀審議委員が経済と金融政策を理解していないことは、今となっては明らかなことだと僕は思っています。

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恐らく、現在、多くの方々が菅直人に対して抱いているような嫌悪感を、当時の僕は福井俊彦に対して抱いていたのです。そして今の僕も。

責任ある地位にありながらその責任に相応しい知見も理解力もなく、ただ饒舌に意味不明な言葉を吐き、愚かな行動で多くの人々を不幸にする。宰相不幸社会、いいですねw

そして、自らの過ちを決して認めることがなく、それが故に、誤った政策を続ける。リーマンショックが襲ってきたにも係わらず、福井は結局、退任するまで利下げをせず、アクシデンタルに後任となった白川も利下げしたのは主要先進国では最後でした。
無謬性に拘る輩は、悲劇を拡大する。原発だけじゃないんですよね。

専門家と見做される人々が決してそれに相応しい能力を持っているとは限らないし、日本の場合には組織の意向に沿った”専門家”は得てして無能であり、有害ですらある。原発対応の稚拙さは、日銀の無能さと重なって見える。なんかね、デジャヴなんです。

FOMC議事録で早々に出口戦略を議論するメンバーには、福井と似た臭いを感じる。
大幅なGDPギャップが存在していることは明らかだし、第3次産業が経済の主体であるなかでは賃金動向やULCに注意を払わなければならない。そして、株価や、特に住宅価格の上昇を忍耐強く甘受しなければならない。賃金が鈍化し、住宅価格が下落を続ける中で出口戦略を検討するなんてのは、早過ぎる。

まそれでも、物価がゼロどころかデフレのなかで資産価格を殺しにいった福井の無能さと較べればはるかにマシではありますが。

唯一の救いは、バーナンキには”過ちを認める能力”があることです。リーマンショックの時も状況把握に時間はかかったけれど修正したし、10年初頭のMBS購入停止の失敗もQE2で修正した。フリードマンに対しても、FEDを代表して大恐慌時の対応の過ちを認めた。

だから、深刻な事態にはならないとは思う。けどね、注意しなきゃいけないと思うのですよ。米国の低金利こそが、株高、商品高、エマージングのインフレ懸念の主因でしょうから。
FEDが利上げしちゃったら全ての景色が変わるはず。

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ちなみに、Case Shiller指数を時間あたり賃金で実質化したグラフ。

だいぶ下がりましたね。南東部や中西部といった内陸部では90年代を下回るほどにまで低下しています。NYやCAなどの東西両岸は90~2000年ころの水準を2割ほど上回る水準にとどまっています。ただ、これら両岸地域にはドル安や不動産安を理由に海外投資家の資金が流入しているとも指摘されています。
低金利も長期化しているし、そろそろ反転上昇してもおかしくないぞ、と。
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そしてFEDも注目していると評判の?CoreLogicのHome Price Index
CoreLogic HPI
・・・を紹介しているCRの記事
CoreLogic: Home Price Index increased 0.7% between March and April

HPIは季調前のデータであり、季調前の住宅価格は通常6月から上昇を始めるにもかかわらず、4月のHPIが+0.4%上昇しているとCRは指摘している。
HPIについて同様に興味深いのは、distressed sales除きの価格が前年比で上昇しはじめていること。これもね、利上げの理由にされかねないんですよね。
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by guranobi | 2011-06-02 21:11 | 米国


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