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2011年 05月 28日

省エネの果実を摘み取るのは産油国①

芥田 知至:知られていない!原油価格高騰の謎

この本のなかで著者は、原油価格の上限の目安として、「原油消費のGDP比率がオイルショック時と同等になる価格」を提示しています。
原油価格が上昇して原油に支払う金額が膨らめば、消費国のエネルギー消費が減少したり、あるいはエネルギー転換が進むでしょう。そのため、原油価格にはある程度の上限があると考えるのは妥当です。てか、当たり前のことですね。
その上限の目安として、オイルショック時の原油消費/GDP比率を挙げているのです。

せっかくだから原油だけじゃなく、ガスと石炭の消費も加えて"上限価格"を計算してみたのですが、、、原油だけで出した数値とあまり変わらない結果になったのでしたw

2011年時点での”上限”は160-165ドル/バレル程度、12年170ドル/バレル、15年180-190ドル/バレルということに。ついでに米国、欧州(EU)のエネルギー消費に基づいた”上限”も。
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”原油消費/GDP比による上限”というのはとても興味深いものです。なぜなら、OPECの石油戦略に合致しているように僕には思えるからです。OPECの戦略が、「石油消費国を生かさず殺さず、ギリギリのところまで高い原油価格を維持する」ものだとするならば、この”原油消費/GDP比による上限”とは、すなわち消費国から搾り取れる上限を意味するように思えるのです。

僕は以前、石油価格についてというシリーズで石油価格決定の構造について稚拙な考えを示しました。すなわち、低コストのOPEC諸国、特にサウジが生産量を調整することによって、オイル・シェールやオイル・サンド、大深度などのより高コストな水準に原油価格を維持するという、寡占モデル(クールノー・モデル)による説明です。
OPEC/サウジが原油価格を操作しているのならば、その目標とする考え方に合致していると思うんですよね~
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by guranobi | 2011-05-28 19:11 | energy


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