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2010年 12月 27日

米国の中期経済見通し? 雇用・物価動向①

来年以降の米国経済の動向を考えてみました。面白い見通しになるかもしれんなーとワクワクしながらやってみたのですが、ありきたりの、ツマンネー内容でちょっと気落ちしています。
まぁ、それでも一応まとめましょう。

今回の予想もかなり手抜きです。各機関のGDP見通しがだいたい+3%強らしいので、そのときの雇用や物価動向はどうなるだろうか、ということを考えました。

その結果、実質GDPが年率+3.25%で推移する場合には12年から17年にかけて単位労働コスト(ULC)がマイナスで推移し、デフレ圧力は今以上に顕在化することに。ULCがマイナスにならないためには実質GDPが+4.25%以上で成長しなければならないが、そのペースを続けると16年以降のULCは+2%を超えて加速する。恐らくはここらへんの数字が米国のデフレとインフレの境目になるんじゃないかな~と思った次第。
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このような結論に至る理由のうちで最も重要なのは、時間あたり賃金の上昇率の変化(加速度)と失業率の関係です。このグラフは65年以降の四半期ベースの両者の関係をプロットしたもので、赤い○が直近の10年Q3(7-9月期)です。近似線がy軸(賃金の加速度)の0と交差するのは、x軸(失業率)が概ね6%の水準なので、失業率が6%を上回れば賃金上昇率(ここでは前年同期比)は前年よりも低下する。実質GDPが+3.25%で推移した場合に失業率が6%を下回るのは15年なかばなので、それまでは賃金上昇率が低下する。
今回の試算では、失業率にかかる係数をこのグラフ通りではなく、3/4にしています。つまり、Y=▲0.2852Xではなく、Y=▲0.2139Xに変更している。その理由は、直近までの推移が傾向線よりもややモデレートな水準にあること、QE2の効果、ゼロ以下での賃金の硬直性などを考慮したためです。もし、65年以降の両者の相関をそのままあてはめるとよりシビアなデフレ局面を示す数値になります。
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時系列での両者の関係を見るとこんな感じに。加速度の推計値はわりと賃金動向を正確に示していると思います。賃金上昇率は最も低い時でもゼロ近辺にとどまりますが、労働生産性がある程度のプラス(今回は+1%と置いた。理由は後ほど)ならば、ULCはマイナスになる(ULC=時間あたり報酬-労働生産性)ので、最初のグラフような結果になるわけです。
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次の記事では、このような結論に至った他の要因、労働生産性や労働参加率などについて若干の補足を。

たぶん、、、似たようなことは各調査機関が出していると思うんですが、最近は経済レポートもろくに読んでいないので重複があったらすみません。
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by guranobi | 2010-12-27 21:26 | 米国


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