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グラの相場見通し

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2010年 11月 15日

中国の慢性人工透析患者の潜在的規模

World Energy Outlook 2010が発表されて読み込みをやっていますが時間がかかりそうなので、軽いネタを。まだほとんど調べていないのですが。

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日本の慢性透析患者数は増加を続けており、2009年現在では29万人となっています。

日本透析医学会:図説 わが国の慢性透析療法の現況
中国の慢性人工透析患者の潜在的規模_b0165963_13113445.jpg


透析患者の比率は性別、年齢別のみならず地域的な特色もある模様です。
性別・年齢別の比率は以下のとおり。全ての年齢階層において男性の透析患者の比率は女性の倍であり、また、男女ともに40代あたりから患者比率が上昇している。
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また、都道府県別の患者比率が興味深い。南国に透析患者が多い傾向は認められる。腎臓疾患には食生活が影響を与えるらしいが、気候などの影響もあるのかもしれない。ただし、北海道や青森が特別に低いわけではないが。高齢化比率が高い地方が一様に透析患者比率が高いというわけではないので、食生活や気候などの要因が与える影響が大きいのだろう。
栃木が高いのはギョーザでしょうかね?半分、冗談ですが。。。
中国の慢性人工透析患者の潜在的規模_b0165963_13421551.jpg

日本での性別・年齢構成データを中国に当てはめてみる。
中国は日本ほどに高齢化していないので単純に日本の10倍とはならず、08年で173万人、13年時点では218万人が潜在的に人工透析を必要としている。
中国の慢性人工透析患者の潜在的規模_b0165963_13264569.jpg

日機装による山東威高との提携資料によると、中国の人工透析患者数は現在10万人、潜在的な患者数は150万人とされている。上の試算値と概ね合致する。潜在的には巨大な市場であることは間違いなさそうだ。
ただし、山東威高はとっくに爆騰しているがw Qさん、やっぱスゲェっす。
日機装:中国における透析事業の戦略的業務提携(合弁会社設立)に関するお知らせ

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所得の上昇にともなって医療関係の支出割合は高まるが、全ての医療財やサービスが一様に上昇するわけではない。米国の事例では40-70年代までは医療財の個人消費(Personal Consumption Expenditure)に占める割合は横ばいであり、80年代から趨勢的に上昇するようになった。政府による薬価その他の政策の影響を強く受ける分野であるためだろう。中国においても政府の方針が多大な影響をおよぼすことはご承知の通り。難しいよな~
中国の慢性人工透析患者の潜在的規模_b0165963_13363646.jpg


実は僕のいとこも人工透析を受けているんです。まだ十分に若いのに。彼女の健康を願うとともに、医療制度の充実した今の日本に生を受けたことを感謝します。
皆さんもご自愛ください。

by guranobi | 2010-11-15 22:41 | 中国


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