2010年 10月 17日
書こうと思っていて、忘れちまってました。QE2に対する債券市場の反応も見とくべきかな~と。 足下までの米国債金利の動向。上段は2008年以降の日次、下段は2010年の推移。 今年の4月以降、名目金利(UST)、実質金利(TIPS)、期待インフレ(BEI)ともに低下を続けていた。名目金利の低下のほうが実質金利の低下よりも大きかったため、BEIが低下した。 しかし、8/27のバーナンキのジャクソンホールでの講演を境に、USTの低下は緩やかになり、30年利回りは若干上昇。8/27以降、名目金利の5-30カーブは約50bpスティープ化した。一方、TIPSは講演からやや遅れて9月中旬から急低下。5年TIPSはマイナス金利に突入し、実質金利の5-30カーブは約40bpのスティープ化となった。BEIは講演直後から緩やかに上昇し、10月には急上昇した。 BEIで見る期待インフレは、30年債では4月の水準にまで上昇し、10年、5年はまだ4月水準を下回っている。それでも、バーナンキ講演後にBEIが上昇していることから、市場はFEDの追加金融緩和=QE2がデフレ回避に一定の効果をあげると見ている。 4月頃までと比較するならば、現状から50bpほどBEIが上昇するのが望ましいだろう。特に5-10年ゾーンは。今のところは「悪いインフレ期待の上昇」とは言えない。 一方、TIPSに示される実質金利は低下を続けてきた。QE2がデフレ回避に効果を上げるとしても、景気刺激には時間がかかると見ているのか、それともFEDの国債追加購入による需給要因で低下しているのか。 量的緩和の主目的は期待インフレを押し上げて実質金利を低位に保つことだろうから、TIPS利回りが低いこと自体はわかるんだが、5年で▲0.5%って低すぎないか? 11月FOMCで発表される内容(ボリュームは? MBS買取再開は?物価水準ターゲット?)によって市場の反応も大きく違ってくるだろうが、中期ゾーンは実質金利も期待インフレも低すぎると思うので、ある程度評価される内容のQE2が出てくれば中期の金利が上昇しながらベア・フラットニングしていくんじゃないかと思うけど。 こちらは、10/15の1日だけの変化。Bloombergから。 講演後の米国債市場は、USTはベア・スティープし、TIPSはベア・フラットニング。結果、BEIは長期が若干上昇、中期は低下した。んー、わかんね。
by guranobi
| 2010-10-17 21:34
| 米国
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