2010年 09月 18日

2010Q2 米国 Flow of funds

先月、1-3月までのFlow of fundsの状況を記事にしたけど、4-6月分が発表されたので概況をアップデート。

目につくところは、
- ABSの圧縮など、銀行部門の資産リストラは継続している模様。
- Home Equity Loanの削減も続いており、可処分所得に対する押し下げ効果は年率で▲0.6%(前期は▲1.0%)
- 海外部門がエージェンシー債・GSE-MBSの買い手になった。8四半期ぶり。


最初にABSとCPの状況。上がABSで、下がCP
ABSの圧縮はQ1ほどではないが粛々と続いている。負債サイドではABCP(前期比▲120億ドル)、社債(同▲970億ドル)ともに減少しているが、ABCPがほとんど残高が無くなってきたこともあり、社債削減が主体になっている。一方、資産サイドではモーゲージ(▲720億ドル)、エージェンシー債・GSE-MBS(▲290億ドル)と不動産関連が主体であり、消費者信用(▲120億ドル)は削減幅は少ない。ただし、削減率で見ると、モーゲージ ▲3.4%、消費者信用 ▲5.0%となっている。

CP市場の発行体を見ると、上掲ABCPが▲10.0%、銀行持ち株会社が▲3.4%、海外▲1.7%と軒並み減らしている一方で、非金融法人が+10.2%と2四半期連続で増やしている。
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前期Q1にABCPの発行残高が消費者信用を中心に急減し、その一方で銀行持ち株会社のCP発行が増えたのはオンバラが進んでいるためじゃないかと書いたが、実はFASBによってSPEのオフバラのルールが変わっていたらしい。
FASB Issues Statements 166 and 167 Pertaining to Securitizations and Special Purpose Entities

こんなことも知らなかったとは・・・

2010会計年からこのルールが適用されていて、その影響でFOFの数字も激変したということなんだろうが、、、
その影響が消費者信用を担保とするCPにしか現れていなくて、社債などの長期債務、あるいはモーゲージ担保のABSに影響が見られないということは、実は、このルール変更の影響はごく一部にしか及んでいなくて、モーゲージ担保のSPEなんかは未だ大部分がにオフバラされているのかしらん、と勘繰ってみたくなる。特に、ABSが持っている腐ったモーゲージなんかは、、、お目こぼし、なのかなぁ。


エージェンシー債・GSE-MBSで目についたのは、海外が保有を増やしたこと。「中国は外貨準備の構成を米ドルから日韓、欧州に分散している一方で、エージェンシー債も買っているよ~」という記事もあり、中国なのかな~。政治的な動きなのか、資産分散なのか、全く想像がつかん。けどまぁ、米ドルにとっては良いニュースかも。
WSJ: China’s Reserves Already Diverse, Citi Says

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最後にHome Equity Loan
HEL残高の可処分所得比率は8.8%と前期9.0%から低下。可処分所得に対する押し下げ効果は年率で▲0.6%と前期▲1.0%よりも幾分下がったが、まー、傾向は変わらず。
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以上っす
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by guranobi | 2010-09-18 12:13 | 米国


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