グラの相場見通し

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2010年 08月 26日

日本銀行による巨大な釣り、ないしは被告人の弁明www

マネーと成長期待:物価の変動メカニズムを巡って

マクロネタもないし暫くはお休みだな~と思っていたんですが、釣り針があまりにも大きすぎるwww

いやー、日本のデフレは貨幣的現象ではないとほざいたIDIOT白川のために、ご苦労様です。
エコノミストとしての矜持よりも組織を選びましたか・・・

経済学的な検証・反論もできんし、先生方があれこれ反論されるだろう。てか、そもそも反論に値しないと思うがw

まず、論文の構成がいい。
2.事実の整理、ときて、3.問題提起に続くんだが、この「事実の整理」で、【事実1】【事実2】、、、と並べるあたり、アメリカの裁判映画で"Fact!"と言ってる弁護士を思い浮かべたんだが、もしかして狙ってる?

Fact. 1
実質成長率を上回るマネーの伸びと、インフレ率には明確な相関があり、70年代以降、その相関性には全く変化がない。これこそが最も重要な事実じゃね?
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Fact. 2
このデータって、Fact. 1と同じでしょ。それをわざわざ90年代半ばで区切る意味がわからん。相関性自体は上で見たとおり低下していない(というか、高まっているw)。あえて言うならば、90年代半ば以降にマネーの変動が大きくなったということであって、(実質成長率を上回る)マネーとインフレ率の趨勢の相関は、グラフからも明らかに高いよね。
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Fact. 4
このグラフを見せて、欧米では予想インフレ率と潜在成長率は無相関だが、日本は相関性が高いと言っている。しかし、予想インフレ率の2%あたりに線を引くと違った見方もできる。
欧米では予想インフレ率が90年代に2%強の水準に低下したことで潜在成長率を高めることができたが、日本では同じ90年代に2%を大きく下回る水準にインフレ期待が低下したため、潜在成長率が押し下げられた、という見方だ。

実際、実証研究ではデフレのみならず低すぎるインフレ率(ディスインフレ)が成長率を押し下げるというものあるし(econ-economeさんのご紹介)、日本の経験からもデフレが労働コストその他の調整を難しくすることは明らかで、そうしたデフレの弊害が潜在成長率を引き下げてきたと僕は考える。

予想インフレ率と潜在成長率の相関が日本だけ高いということは、この後に述べているExpected Burden viewとやらで屁理屈こねるよりも、単に低すぎる予想インフレ率に問題があるのだ、と考えるのが自然じゃん?適切なインフレ期待の閾値が2.0-2.5%程度にあって、それを上回っても下回っても経済成長を阻害するという、これまで経済学者が述べてきたことを示しているだけじゃないの?
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そもそも、この論文はあまりにも杜撰だと思う。
参考文献はひとつもないし、相関係数を多用しているがデータ期間が年なのか四半期なのかも示されておらず、再検証が行ないづらい。もしデータ期間が年ならば、Fact. 2の相関性分析はデータ数が十分じゃないと思うけど。

また、Fact. 4で用いているデータにも疑義がある。
日本の潜在成長率は日本銀行試算値が使われているが、日銀の潜在成長率計算は(利上げを正当化するためにw)需給ギャップを小さめ(プラスに偏っている)=構造的失業率を高めに計算している可能性がある。その結果、日銀が出す潜在成長率は低めに設定されていると、僕は疑っている。
要は、日本の失業率はもっと低下してもインフレ圧力とはなりにくいし、その分、潜在成長率は高いんじゃね、ということ。

そして、日本の予想インフレ率をサーベイで測ることにも疑問がある。だって、BEIとの乖離が(欧米と比較して)大きすぎる。

こうしたデータ選択の妥当性にも大きな疑問がある。


でもね、、、まぁ、同情もするんですよ。
IDIOT白川が言っちゃったからねw
局長クラスから無茶振りされて、2・3日くらいでやっつけたんでしょ。

相当に日銀内部は追い込まれているような気が。

政治がマトモで適切につつけば簡単に破綻する状況だと思うけどねぇ、、、政治が先に破綻しているようじゃ。。。
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by guranobi | 2010-08-26 22:06 | 金融政策


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