2010年 08月 25日
Doblogのときにも幾つか為替の記事を書きましたが、その時のファイルをアップデート。 ====================== 注: 短期金利は国債/無担3ヶ月、長期金利は10年債利回り。以前はLiborを使っていたけど、金融危機によるLibor上昇は通貨高とはならなくなったと考えたため。 実質化に際してはコアコア(米国:コアCPI、欧州:製品食料とエネルギーを除くHICP、日本:食料とエネルギーを除くCPI)を使用。 ====================== 実質実効為替レートの推移。直近8月はJPY/USD=84.4で計算。 面白いことに93-06年平均を100とすると、USD、EUR、JPYの各通貨とも90-96程度とほぼ同水準にある。 USD=90.4 EUR=96.1 JPY=95.4 主要3通貨がいずれも100を下回っているのはエマージング通貨、あるいは資源国通貨がそれだけ増価しているためだろう。 んで、それぞれに長短金利差との比較を見る。 Doblogのときに、名目金利差と名目実効為替レートで比較しても同じじゃん?というご指摘を受けた。それはそのとおりなんだろうけど、アップデートがめんどいので実質比較で。細かい話をすれば、実効為替レートの実質化は貿易ウェイトに基づいて複数国に対して行われているので、名目ベースの比較よりも実態に近いんじゃないかと。 USD/EUR ユーロは、導入後の99-01年に弱くなり、紙幣流通後の02年から強くなっている。この間は金利差と通貨の相関が薄まっているので色を付けている。この4年間を除くと金利差と通貨は高い連動性を有していることがわかるだろう。 目先は、長期金利差の動向に遅れる形でドル高か? ちなみに、これが実質金利差と実質実効為替レートの相関性。99-02年の4年間を除いたほうが相関性が高い。また、ユーロ導入の前は長期金利との相関が高かったのに対して、導入後は短期金利との相関が高い。 この点、他の実証分析などは調べてません。 USD/JPY ドル円の転換は金利差に1年程度ラグして発生してきたが07年以降は同時に発生、進行している。 現在の実質金利差を90年代前半と比較すると、長期金利差はほぼ同水準、短期金利差はやや小さいレベルにある。この水準を参考に実効為替レートを推し量るとこのグラフでは80近辺へ。足元からは16-18%の円高=71円が底値のめどとなる。 EUR/JPY ユーロ円では、金利差の縮小度合いが非常に大きいのに対して、為替の変動は小さい。90年代の水準と比較するならば、このグラフで70程度、30%の円高=75円程度がめどに。 上のUSD/EURとは合わない結果だが、まー方向には変わりないかな。 円高対策で無駄金をばらまいても効果は限定的。名目為替が円高に向かうのは国内がデフレだからであり、デフレ脱却に向けた大転換がない限りは為替の基調が反転することはないだろう。 ヒトゴロシの日銀と同様に、後手に回った記事でした。 ヒトゴロシって、そんなに楽しいのかな?
by guranobi
| 2010-08-25 22:46
| 為替
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