2010年 08月 19日
以上、FOFをベースにざっと見たわけですが、詳しくは個別銀行のF/Sなどと照らしあわせるべき。 FOFベースのデータではGSEや商業銀行のオンバランス化が進んでいるようにみえるが、個々のF/Sではとっくにオンバラされているのかもしれないし、逆に隠されているのかもしれない。 ・・・なんだが、そこまでは無理w 片手落ちなのは承知で考えを述べると、 FEDの出口戦略が時期尚早であることは明白。借り換えによってFED保有のMBSが予想以上のペースで減少しているならば、その資金を国債のみならず、ABSやCPなどの短期市場に振り向けることが望ましいと思う。 つまり、バランスシート調整の進展に合わせて信用政策のターゲットを変えていく。その場合には資金量はさほど大規模である必要はなく、ケアしていることを示せば市場心理は好転するんじゃないかな。 前回FOMCのアナウンスメントはたぶんデフレ懸念の強まりに対応したものだと思う。デフレ懸念はそれはそれで大事だけど、マクロデータだけじゃなく、金融市場参加者との意見交換、監督を通じてもうちっと詳しく市場の状況を確認するべきでは? まー、どういう対応が出てくるのか楽しみだけど。 Calculated Riskさんが指摘する通りに、借り換え支援を進めることも重要で、たぶん、CR氏指摘の通り商業銀行の簿価切下げが必要になる。 FOFで見る限りは、ABS(SIV、CDOなど)の処理は未だ途上。米銀は不良債権処理を一括で処理し終わったわけじゃなく、欧州と同じように時間を稼いでいる面もある、と思う。 米国の金融危機は金融機関のみならず家計のバランスシートまでも毀損している。対して欧州では基本的には金融機関の問題じゃないかと思う。もちろん、スペインなどでは不動産バブルが発生したけれど、ドイツやフランスで問題が起きたわけじゃない。 金融機関の危機は基本的にカネを突っ込めばOKだが、家計に突っ込むわけにはいかない。金融緩和による間接的な支援と、借り換え支援などのミクロ政策で対応するしかないし、時間がかかる。だから、経済回復の程度は米国の方が脆弱だと思う。二番底というよりも、長い調整のプロセスがまだまだ続いていると考える。 ・・・てな感じで。
by guranobi
| 2010-08-19 00:07
| 米国
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